大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和29(あ)329 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人の弁護人大竹武七郎の上告趣意第一点は、第一審判決及びこれを維持した

原判決は、供述者の不可分的供述の一部を捉え供述者のいわんとする趣旨と異る事

実を認定しているから判例に違反するというのであるけれども、原判決及び第一審

判決は供述者の不可分的供述の一部を分離してその供述全体の趣旨と異る意味にお

いて事実認定の資料としたものではないから、指摘の判例は本件に適切ではなく、

所論は事実誤認の主張に帰し、第二点は、刑訴四〇五条の事由にあたらないのみな

らず第一審判決をその事実摘示とその挙示の証拠と対照して読めば、第一審判決は

所論被告人がAに金二〇〇〇円を供与した日時を昭和二七年九月二九日頃と認定判

示しているものと解し得るから所論のような違法はなく、第三点も亦刑訴四〇五条

に規定する事由にあたらないのみならず第一審判決には何等所論の理由不備の違法

もない。また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて、刑訴四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文の

とおり決定する。

昭和二九年五月二一日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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